当院に寄せられる質問で多かったものについて、当院院長・千原直人がお答えします。
今回の質問は、
「ピロリ菌は誰でも持っているものですか?これって自然に(放置)治るものですか?」
という質問です。
千原先生の解答はこちらです。 (先生のプロフィールは、こちらからご覧ください。)
ピロリ菌の感染経路ははっきりとは分かっていませんが、口を介した感染や幼少期の生水摂取が大部分と考えられています。そのため、上下水道が十分に普及していなかった世代の人の感染率が高く、団塊世代以前の感染率は約80%と高い一方で、若い世代の感染率は低くなっています。
しかし、感染人口は以前として多いのが現状です。
現在のわが国では主な感染時期は乳幼児期です。 感染経路は家族内感染が主です。それ以降の感染は少ないとされています。感染小児の両親も陽性である事が多いです。家族に陽性者がいないと感染を受ける可能性は低いとされています。
ピロリ菌は一度感染してしまうと薬で除菌しない限り自然治癒はしないため、感染しているかどうか検査を受け、除菌することをお勧めします。
除菌は胃、十二指腸潰瘍の治療だけではなく胃癌をはじめとするピロリ関連疾患の治療、予防、さらに感染経路の抑制に役立ちます。
-除菌が強く勧められる疾患-
・ピロリ感染胃炎
・胃、十二指腸潰瘍
・早期胃癌に対する内視鏡治療後
・胃MALTリンパ腫
・胃過形成性ポリープ
・機能性ディスペプシア
・胃食道逆流症
・特発性血小板減少性紫斑病
・鉄欠乏性貧血
お悩みの時は、お気軽にご相談ください。
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